片渕須直監督 最新作

ふくしままっぷ友の会プレゼンツ
福島県総合情報誌「ふくしままっぷ」
ブランドムービー第2弾

ふくふくの地図

2026年3月5日(木)
公開決定!

公開まで
あと
30

ものがたり

友人の結婚式に参列するため、フランス人の哲学者・ソフィは、はじめて福島県を訪れる。 見ず知らずの土地。通じない言葉。頼りにしていた地図さえ、気づけば失くしてしまっていた。

途方に暮れる彼女の前に現れたのは、不思議な “ともだち” と、一枚の “まっぷ” 。 どこに辿り着くか分からない、奇妙な旅を共にしていく。

導かれるままに歩き、寄り道をし、出会った場所で立ち止まる。 そこにあるすべてが、誰かの手によってつくられ、受け渡されてきた 「文化」 なのだと、ソフィは少しずつ感じ取っていく。

幸せがいっぱいの福島。

たった一日の、旅とも冒険ともつかない時間のなかで、ソフィは久方ぶりに再会する友人にかけるべき言葉を、ゆっくりと見つけていく。

作品について

本作は、福島県総合情報誌 「ふくしままっぷ」 をより多くの方にお届けすることを目的に、
2024年12月に発足した 「ふくしままっぷ友の会」 の特別企画として制作いたします。

手描きのイラストと文字だけで構成された折りたたみ式の総合情報誌。
200を超える名所、伝統行事、特産品、海、川、山、湖から、人々の活動や声まで、福島の魅力をひとつひとつ手描きで絵に描いてこれでもかと一枚に詰め込んでいます。

片渕須直監督が描く
「ふくしままっぷ」の世界観

本作の監督を務めるのは、 『この世界の片隅に』 で日本アカデミー賞 《最優秀アニメーション作品賞》 をはじめ、アヌシー国際アニメーション映画祭長編部門 《審査員賞》 など、国内外で高い評価を受け、数々の映画賞・監督賞を獲得してきた片渕須直氏です。

日常の営みや人々の記憶を丁寧にすくい上げ、静かな筆致の中に確かな感情の揺らぎを描き出すその表現は、多くの観客の心に深く刻まれてきました。

また、NHK東日本大震災プロジェクト・短編アニメ 『花は咲く』 の監督を務めるなど、東日本大震災の被災地と長年向き合い続けてきた片渕氏。本作では、そうした歩みの中で培われた眼差しと、「ふくしままっぷ」 が大切にしてきた “土地に息づく物語” という世界観が重なり合い、全く新しいオリジナルアニメーションとして結実しました。

福島の風土や人の気配、積み重ねられてきた時間をやさしくたどるように描かれる本作は、片渕須直監督ならではの感性によって、 「ふくしままっぷ」 の世界を、これまでにないかたちで表現しています。

実力派の制作陣が紡ぐ、
繊細で温かな映像美と音楽

本作の新たなアニメーション制作には、キャラクター原案のこうの史代氏、音楽を担当するコトリンゴ氏など、 『この世界の片隅に』 を世に送り出した実力派の制作陣が、再び片渕須直監督のもとに集結しました。

やさしく想像力を掻き立てるキャラクター造形と、観る者の心にそっと寄り添うように流れる音楽。 それらが丁寧に重なり合うことで、福島の風景や人々の営み、記憶の奥に残るぬくもりを感じさせる、懐かしくも温かな物語が紡がれています。

静かな余白を大切にしながら描かれる映像と音の調和は、日常の中に息づく小さな感情や希望をすくい上げ、本作ならではの穏やかな余韻を観る人の心に残します。

ふくしままっぷをご存知の方も、そうでない方も。
ふくしままっぷを手に、ふくしまにきっと訪れたくなる作品に。

本編公開まで、ぜひご期待ください。

片渕監督メッセージ

監督
片渕 須直(かたぶち すなお)

少し大きな映画を作っている最中なのですが、そのあいだを縫ってでもこの短編映像のお話だけはどうしても手掛けたい、と思いました。

2013年にNHKの震災復興支援テーマソングにのせた短編アニメーションを作るため、福島にロケハンした思い出が蘇ります。それから13年。 “ふくしままっぷ” を手に、福島県じゅうをロケハンして回りました。

すると、この “まっぷ” を埋め尽くすように描かれた様々な文物のひとつひとつが、実は長い時の中で人の手によって作り出されてきたものであることに、あらためて気づかされました。伝統的な工芸品、おいしい食べ物はもちろん、何百年もの樹齢を持つ木も、豊かな田園の風景も。人の暮らし、人の手があってこそのもの。

そうしたことに気づいてゆく主人公に登場してもらいました。彼女は、海外からやって来た哲学者、考える人です。彼女は初めて訪れたこの土地で道を見失い、迷子になります。方向音痴なのです。でも大変な寄り道をしたおかげで、さまざまなものに触れる。気づき、発見してゆく。これは祝福のお話なのです。

この作品制作で、映画 『この世界の片隅に』 のこうの史代さん、コトリンゴさんとまたご一緒できたのもうれしいことでした。

プロフィール

1960年生まれ。日本大学芸術学部特任教授・上席研究員。大学在学中に『名探偵ホームズ』(1984)の脚本を手がける。

監督作として、長編『アリーテ姫』(2001)、『マイマイ新子と千年の魔法』(2009)、『この世界の片隅に』(2016)、『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』(2019)など。

疫病の中に生きる千年前の人々を描く映画『つるばみ色のなぎ子たち』を現在制作中。