ひとつひとつ実現する ふくしままっぷ

べこ太郎

蕎麦酒房 天山(川内村)

ふくしままっぷ友の会 金友紹介企画
「めぐっていい友!」 第10回。

今回訪れたのは、川内村(かわうちむら)にある「蕎麦酒房 天山(そばしゅぼう てんざん)」
お話を伺ったのは、店主の井出健人さんです。

ふくしままっぷを知ったのは、Instagramで目にした「ベコ太郎」の投稿がきっかけ。
どこか愛嬌のあるその存在に惹かれ、調べていく中でふくしままっぷを知り、友の会に申し込み、店内に掲示するようになったといいます。

実際に手にしたふくしままっぷには、「分かりやすさ」と「飽きのこない面白さ」を感じたそう。

地域の位置関係や、その土地の文化が一目で伝わる構成。
さらに、細かく描き込まれたイラストの中には、知らなかったものや気になる存在が自然と目に入ってくる。

「気になったものを、あとから調べたくなるんですよね」

一般的な地図とは違い、眺めることで関心が広がっていく。
そんな楽しみ方が、ふくしままっぷには込められていました。

井出さんがふくしままっぷに強く共感した背景には、もう一つのきっかけがあります。
アニメーション作品「赤のキヲク」です。
べこ太郎が“黒いもの”と戦う描写。
そこに重なったのは、震災後に自身が向き合ってきた風評の記憶でした。

「自分たちのことと重なって見えたんです」

復興に向け、先輩や地域の人たちが積み重ねてきた努力。
その延長線上に、自分も関わっているという実感。
ふくしままっぷを店に置くことも、その一つのかたちでした。

井出さんは、会津坂下(あいづばんげ)でそばの修行を積んだのち、川内村で店を開きます。
しかし原発事故に伴う避難指示により、一度地元を離れることになりました。
その後、東京や神奈川で別の仕事に就き、約3年間勤める中で、次第に強くなっていったのは、地元への思いでした。

川内村が帰村の段階を迎えてから数年後。

2014年、井出さんはあらためてこの地に戻る決断をします。

営業再開後は、人通りの少なさに加え、コロナ禍の影響も重なり、決して安定した環境とは言えない日々が続きました。

それでも店を続けてこられたのは、足を運んでくれる人の存在があったからだといいます。

「今こうして営業できていることは、当たり前じゃないですね」

天山で提供されるそばは、川内の風土をそのまま映したものです。
井戸水を使い、川内産の玄そばを100%使用した十割の手打ち。
地元で採れる食材も、季節ごとに丁寧に取り入れられています。

特別なことをするのではなく、地域にあるものを、確かな手仕事で届けていくこと。

ふくしままっぷもまた、
地域に根ざした営みをすくい上げ、その魅力を伝える役割を担っています。

 

蕎麦酒房 天山

福島県双葉郡川内村大字上川内字町分212-1

営業時間/
11:30〜14:00
18:00〜21:00 ※夜は予約のみ

定休日/水曜

TEL.0240-38-3426

Instagram
@tenzan.3